文化遺産の紹介
無形文化遺産・宗廟
무형문화유산 종묘
宗廟祭礼と宗廟祭礼楽は国家無形文化財に指定された以来、2001年5月にユネスコ人類無形文化遺産(旧人類の口承及び無形遺産の傑作)に指定された。
宗廟祭礼
宗廟祭礼は宗廟で朝鮮時代の儒教礼法に従って王と王妃、皇帝と皇后に祭祀を行う儀礼で、五礼儀のうち吉礼に属する。宗廟祭礼は王が自ら行う最も格式が高く大きな祭祀で、王及び王世子、親族、文武百官などが参加した。正殿では四季の各初月に定められた日と臘日(冬至後の第3の未日)を合わせて一年に5回、永寧殿では春・秋の決まった日に2回祭礼を行った。この他にも洪水、日照り、病気、戦争、自然災害などがあった場合と冊封、冠礼、婚礼、凶礼、薦新(新しく収穫した果物や穀物を先に祠堂に捧げて先祖に感謝の意を伝える礼)や薦禽(狩猟して捕まえた獣を先に捧げる礼)などがある場合も宗廟で告由祭を行った。宗廟祭礼の祭器は邊、豆、簠、簋、爵などがあり、祭物(料理)は犠牲(牛、羊、豚)、穀物(米、黍、もち黍など)、餅、塩辛、果実などがある。現在は毎年5月第1日曜日と毎年11月第1土曜日に宗廟祭礼を行っている。
宗廟祭礼の順序
  • ① 晨祼礼:香を焚いて鬱蒼酒を注いだ後、神に幣帛を捧げる儀式
  • ② 饋食礼:祭物(祭享犠牲)を奉る儀式
  • ③ 初献礼:神に一杯目を奉り、祝文を読む儀式
  • ④ 亜献礼:神に二杯目を奉る儀式
  • ⑤ 終献礼:神に三杯目を奉る儀式
  • ⑥ 飲福礼:祭祀に用いたお酒と料理を食べる儀式
  • ⑦ 撤籩豆:祭祀に用いた祭器を取り込む儀式
  • ⑧ 望燎 :祝文と幣帛を燃やす儀式
宗廟祭礼楽
宗廟祭礼楽は、楽器(楽)、うた(歌)、おどり(舞)を揃え、宗廟祭礼に合わせて行い、楽器の演奏に合わせて王の功徳を称えるための歌を歌いながら踊ることをいう。祭礼楽は最初は世宗の代に雅楽を整備した後、『保太平』と『定大業』を創作した。そして1463年(世祖9年)、公式に宗廟祭礼楽として使用し始めた。楽器編成は雅楽器と唐楽器、鄕樂器などが等しく使われるが、編種、編磬、柷、敔、拍、牙箏、杖鼓、節鼓などがあり、歌(楽章)は保太平の11曲と定大業の11曲がある。おどり(佾舞)は文徳を称える文舞と武功を称える武舞に分けられるが、文舞は静寂でありながら柔らかく、武舞は強くて力強い。